求職者支援制度とは
「求職者支援制度」とは、公的職業訓練・ハロートレーニングの一種で、「求職者支援訓練」を実施するものです。
主に雇用保険を受給できない方が、職業訓練によるスキルアップを通じて早期就職を実現するために、国が支援する制度です。
求職者支援訓練の特徴
「求職者支援訓練」では、民間訓練機関が厚生労働大臣の認定を受けた職業訓練を実施します。
多くの職種に共通する基本的能力を習得するための「基礎コース」と、基本的能力と特定の職種の職務に必要な実践的能力を一括して習得するための「実践コース」があります。
ポイント1 | 年齢・経歴は不問 パソコン初心者歓迎 |
---|---|
ポイント2 | 受講料は原則無料 ※テキスト代と交通費を除く |
ポイント3 | 訓練期間中の給付金制度あり ※一定要件を満たす方のみ |
ポイント4 | 公共職業安定所と訓練機関が 就職を支援! |
受講の条件
求職者支援制度として設定している対象者は、下記の全ての要件を満たす「特定求職者」です。
- ハローワークに求職の申込みをしていること
- 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
- 労働の意思と能力があること
- 職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
制度として定められている上記に加えて、TSアカデミーでは「欠席・遅刻・早退をせずにまじめに受講し、訓練内容の習得と早期就職に向けて意欲的に取り組める方」と対象として考えています。
受講前段階における実務経験や難しいパソコンスキルなどは必須ではありません。
※状況などによって、雇用保険受給者の方も受講頂ける場合があります。 ご興味のある方は、住所地を管轄するハローワークにてご相談ください。
職業訓練受講給付金とは
特定求職者が、ハローワークの支援指示を受けて求職者支援訓練や公共職業訓練を受講し、一定の支給要件を満たす場合、「職業訓練受講給付金」(職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当)を支給する制度です。
支給額
- 職業訓練受講手当:10万円
- 通所手当:通所経路に応じた所定の額
- 寄宿手当:月額10,700円
支給要件
- ① 本人収入が月8万円以下
- ② 世帯全体の収入が月25万円以下
- ③ 世帯全体の金融資産が300万円以下
- ④ 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- ⑤ 全ての訓練実施日に出席している
(やむを得ない理由がある場合でも、支給単位期間ごとに8割以上の出席率がある) - ⑥ 世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない
- ⑦ 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
手続き等
職業訓練受講給付金の手続きはハローワークで行う形式となります。
※訓練施設側では、要件を満たしているか否かの判断は出来かねますので、最寄のハローワークへお問い合わせ下さい。
公的職業訓練・ハロートレーニングとは
主に、「求職者支援訓練」と「公共職業訓練」にわかれます。 両者の違いは以下の通りです。 (簡易的な整理となりますので、詳細はお住まいの近くのハローワークにてお問合わせください)
求職者支援訓練
TSアカデミーの訓練は、こちらの制度となります
- 対象者
- 主に雇用保険を受給できない方や支給が終了した方
雇用保険受給中の方も申し込みは可能ですが、雇用保険を受給受給者できない方が優先となります - 受講中の手当等
- 職業訓練受講給付金(支給要件を満たす方のみ)
- 種類
- 基礎コース(多くの職種に共通する基本的能力を取得)
- 実践コース(特定職種の職務に必要な実践的能力を取得)
- 訓練期間
- 基礎コース 2~4ヶ月
- 実践コース 3~6ヶ月
公共職業訓練
民間企業が実施している公共職業訓練は「委託訓練」とも呼ばれます
- 対象者
- 主に雇用保険受給者
雇用保険を受給できない方も申し込みは可能ですが、雇用保険受給者が優先となります - 受講中の手当等
- ハローワークの受講指示を受けた方には訓練修了までの延長給付等の措置があります。
- 雇用保険を受給できない方は「職業訓練受講給付金」が受給できる場合があります
- 種類
- 民間の学校等に訓練を委託する委託訓練
- その他に、ポリテクセンターや県立高等技術専門校が実施する施設内訓練もあります
- 訓練期間
- 基本的に3ヶ月(委託訓練)
上記の通り、基本的には「雇用保険を受給できるかどうか」で推奨される職業訓練が異なります。
手当などの条件も一部異なる形となりますが、現在は希望があれば雇用保険受給の有無に関わらず、それぞれの職業訓練へ応募することが可能となっています
当校で行う職業訓練は求職者支援訓練ですが、雇用保険を受給される方でも、内容や期間についてご希望があれば是非ご検討ください
当校の訓練における内容や期間の利点については「TSアカデミーの特長」「6ヶ月の理由」などでご確認ください
職業訓練を受講する利点
職業訓練を受講することによって得られるメリットには、以下のような内容があります。
1.「ちゃんとしたスキル」を身につけることができる
訓練を受講される方は、「これまでと違う職種へ挑戦したい」という方ばかりではありません。
これまで同様の仕事…例えば、TSアカデミーであれば事務職をしてきて、「パソコンを多少使うことができる」という方にとっても有効です
仕事の中では、限られた範囲のパソコンスキルや操作・機能しか使用していないという方も多いのではないでしょうか?
しかも、それらも、日常的な業務の中で「自分なりに」身につけたということがほとんど。
職業訓練に限らず、スクールなどで体系的に学んだ場合とでは、活用できる範囲に大きな差があります。
そういった「自分なりに」「なんとなく」の部分を、しっかり身につけて今後のお仕事に臨むことができます。
2.就職活動の支援がある
就職支援については、ハローワークでも求人情報の提供や応募書類・面接の指導などを受けることができます。
職業訓練でも、そういった就職活動準備についての支援がありますが、意外とそれ以外のところにも利点があります。
就職活動やその準備を行っている時には、何かと疑問や不安がつきものです。
例えば、応募書類の記入は終わり、あとは写真を貼って郵送もしくは面接…という段階においては、「封筒の色は白がいいのか・茶色がいいのか」「昔撮った写真を使ってもいいのか」「鞄はこれでいいのか」…などなど。
これらは実際に受講生から受けた質問のごく一部です。
もちろん、一つ一つ調べたりハローワークへ聞きに行く方もいるかもしれません。
ただ、職業訓練に通っていれば、そういった「ちょっとした疑問」を訓練校ですぐに解決することができます。
特に訓練期間中であれば、ほぼ毎日教室へは通っている状態ですので、そのときに合わせて「ちょっとした疑問を解決する」ということが可能です。
不安点や疑問点を一つ一つなくして、自信をもって面接に臨んで頂くことができます。
3.一緒に頑張る人がいる
職業訓練においては、訓練校の講師や職員は受講生の頑張りをお手伝いしたいと考えています。
ただ、「一緒に頑張る人」は職員だけではありません。
職業訓練は集団授業形式となります。
「就職」という同じ目標の下、同じ内容を、一緒に受講して、一緒に学び、一緒に就職活動の準備をしていく…
そして、同じような悩みや不安を抱えることも多くあるかと思います。
就職活動は一人で進めていると、どうしても気分が乗らなかったり、気持ちが沈んでしまったりなど、「頑張り続けること」は大変です。
職業訓練では、同じ目標を持って、同じように頑張っている人がいることで、「自分も頑張ろう」という気持ちが続きやすくなります。
「スキルを身につける」という点だけで言えば、他にも有料のパソコンスクールなどもありますが、「就職という目標」も同じなのは、職業訓練の特長と言えるでしょう
4.規則正しい生活になる
お仕事を退職し、就職活動やスキルアップの勉強をしている状態においては、ともすれば生活が不規則になりがちです。
決まった時間に出社しなければならないといった制約がなくなりますので、よほど意識していないと、在職中のような起床・就寝などの生活サイクルを保つのは難しいのではないでしょうか。
職業訓練は、平日はほぼ毎日授業があり、多くは9時~10時の間に始まります(一部、夕方開始の訓練もあります)
スキルの習得や就職活動を行うだけでなく、それらを在職中と同じ生活リズムで行うことができますので、一日を有効活用でき、就職後の生活へスムーズに移行することができます。
様々なご事情により、次の就業開始について一刻を争う方もいらっしゃるかと思います。
ただ、「次のお仕事をどうしようかな」といった迷いが少しでもある方は、是非「職業訓練を受講して準備をしていく」という選択肢も視野に入れて頂ければ幸いです。